好きなライトノベルを投票しよう!! 2011年上期投票
なんかまた〆切当日に存在を知ってしまった。ゆえに投票せざる得ない。
ネットのサービスは入ってもほとんど使わないことが多いけど、はてなはダイアリーやらスターやらでID取った甲斐がある程度には使ってる気がする。善き哉善き哉。
そして対象作を半分以上積んでいるという事実に関してはもう諦めてる。そろそろ詰ん読の世界が近づきつつあるな。
- 作者: 杉井光,岸田メル
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/02/10
- メディア: 文庫
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今もっとも脂の乗ったシリーズの一つ。
まず、この作品は多作な著者の中でも最古参にあたる作品で、たびたび年月による著者の心境の変化が反映されている小説でもある。
特に顕著なのが1〜4巻で、
1〜2巻:
著者がまだ黒いといわれていた時期の作品。実際黒く、何より毒があった。
1巻は掛け値なしの良作。2巻は、まあ。
3巻:
2巻から一年が空き、その間にピアノソナタの執筆と池袋組加入により著者自身の毒が浄化され、白くなる。
1巻が持っていた輝きはきれいさっぱり無くなり凡作に落ちる。
4巻:
3巻からさらに1年が空き、ピアノソナタ完結。その後新作を書くつもりだった筆者に編集が提案したことによりメモ帳が再び日の目を見る。
著者が失ったものを自覚し、作家として培われた技量がそれを補填した、1巻とはまた異なる掛け値なしの良作。
そして以後の巻は4巻の路線を踏襲し、名実ともに著者の看板作品となるに至った。
まあ何が言いたいかというとメモ帳のことがまったく頭に無かった著者に『メモ帳4巻という線も考えておいて』といった編集は超偉い。電撃の編集は三木氏だけじゃないんだよ、湯浅氏とかも居るんだよ。
そしてこの話は最新刊と何の関係もなかった。なぜだ。
まあとにかく、自分はメモ帳信者だからしょうがない。だってNEETなんだぜ?
なれる!SE 4 誰でもできる?プロジェクト管理 (電撃文庫 な)
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: 文庫
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タイトル詐欺指数が上昇する一方のシリーズ。
3、4巻ともはや完全にSEの領分から離れた仕事と化している気がするが、その結果作者の持ち味が活かされ、面白さが増してきているので結果オーライ。
最終巻のサブタイトルには『社長代行』という文字が含まれると確信していますとも。ええ。
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/04/30
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足掛け5年、15冊にわたったシリーズの有終の美を飾った一作。
個人的には本編以来の充実した出来栄えだったが、この作品、ひいては『作家と編集』というテーマは、出来れば文学少女としてではなく新シリーズとして出してほしかった。
編集が人妻なのは構わないが、その編集が天野遠子ではヒロインの役目を果たせないので、この作品は単巻で完結する以外の可能性がはじめから無かった。そのことが残念でならない。
- 作者: 本田誠,庭
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/03/30
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まさかこの10年代の先陣を担うシリーズがこんな凡作で打ち切りなんて酷過ぎる結末はないと信じたいんだけど奥付の刷数を同期と比較するとアレでソレだしうわあああああ。
とっととアニメ化しておけばこんなことにはならなかったものを……。
はやく、はやく『ドッキリ!』の看板をここに!
好きなライトノベルを投票しよう!! 2010年下期投票
気づいたからにはやるしかあるまい。詳細は後から付け足す。
ファンダ・メンダ・マウス (このライトノベルがすごい!文庫)
- 作者: 大間九郎,ヤスダスズヒト
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/09/10
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テルミー きみがやろうとしている事は (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 滝川廉治,七草
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/07/23
- メディア: 文庫
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- 作者: 本田誠,(イラスト)庭
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/08/30
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- 作者: 美奈川護,望月朔
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/11/10
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せっかくはてなに居るんだから2010年上半期ライトノベルサイト杯に投票しよう、そうしよう
ネットで孤立していることの利点の一つは、1年放置してもスパムの一つも来やしないことだよね!
もはやこの場所は最近ますます個人的に面白くない傾向に進んでいるラノサイ杯の順位を少しでも自分寄りの結果に導くための票を投じる場所となってしまった。持ってて良かったダイアリー!
……と思ったのだが、今年は去年の新人賞受賞作の最後の分を五月末にやっと読み終わったような状況で、対象作品にいたってはおそらく積んでる数のほうが多いという体たらくだったりする。
今年は八月末までに約52冊読んでいるのだが、その中に1〜6月刊のライトノベルが11冊しかなかったでござる。……ジューイッサツシカナカッタデゴザルー。もう全部入れるか!
冗談はさておき、とっとと11冊の中から挙げていこうか。
新規部門
- 作者: 入江君人,茨乃
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2010/01/20
- メディア: 文庫
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あらすじ:
十五年前。神様は世界を捨てた。
人は生まれず死者は死なない。
絶望に彩られた世界で死者に安らぎを与える唯一の存在“墓守”。
「今日のお仕事、終わり!」
アイは墓守だ。今日もせっせと47個の墓を掘っている。村へ帰れば優しい村人に囲まれて楽しい一日が暮れていく。
だけどその日は何かが違った。銀色の髪、紅玉の瞳。凄まじい美貌の、人食い玩具と名乗る少年―。
その日、アイは、運命に出会った。
「私は墓守です。私が、世界を終わらせません!」
世界の終わりを守る少女と、死者を狩り続ける少年。
終わる世界の中で、ちっぽけな奇跡を待っていた―。
大賞受賞作登場。
[第21回ファンタジア大賞<大賞>]
【10上期ラノベ投票/新規/9784829134771】
そこそこ票が集まってるかと思ったら対して集まってない……だと……!? 去年の新人賞消化の合間に読んだら泣きたくなるほど質を高く感じたというのに!
今年の新人賞受賞作はこれとヴァンダルしか読んでないけど、去年の新人賞受賞作50冊を含めて一冊だけ選ぶとしたらこれだろう。少なくとも、新人としては上位5%内の質なのは間違いない。物語を作品たらしめる要因への理解力と実行力が抜きん出た今後が楽しみな作家。二巻積んでるけど!
このレベルの本が去年の新人賞にももう少しあったらなあ……。
あとこの作品を読んでいて、著者自身が出演した『神様のいない日曜日ラジオ』を聴いていない人はぜひ聴きましょう
第19回Something Orangeラジオ+放送中に使われたスレッド
たぶん作品への思い入れが五割増しになるし、なにより、一冊の本が紡がれた時、その裏にどれほどの語られなかった物語が込められているのかということをこれほど実感できる機会はそうはない。
- 作者: 美奈川護,望月朔
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/02/10
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あらすじ:
人は誰もが、心の中に一枚の絵を持っている───。
統一された政府により、様々な芸術が規制を受け始めた世界。
しかしそんな世界各地の壁面に封印されたはずの名画が描き出される事件が起こる。
芸術に、その自由を!
『Der Kunst Iher Freiheit!』
絵とともにそう書き残していく『アート・テロリスト』を、人々は敬意をこめて『破壊者(ヴァンダル)』と呼んだ。
政府を敵に回すという危険を冒してまで彼らが絵を描く理由とは。
そして真の目的とは───?
第16回電撃小説大賞<金賞>に輝いた、『人』と『世界』と、それを繋ぐ『絵』の物語、登場。
[第16回電撃小説大賞<金賞>]
【10上期ラノベ投票/新規/9784048683241】
対して票が集まってないだろうと思ったらやはり集まってない……だと……!? まあそうだろうなあ。
電撃の金賞はこれで三年続けて一般よりのライトノベルともいうべきものが取っていて、どれも質はなかなかのもの(やたらペンネームがカッコいいのも共通)
ただこの作品の不幸は、絵を発注した人間が、絵で釣った後のことを考えていなかったという点に尽きる。
ラノベの絵として評価するなら中。塗りが素晴らしいモノクロだけなら上。だがこの作品の絵にするにはいくらなんでも可愛らしすぎる。
いや、魅力的な絵を付けるという行為は作品の啓蒙に繋がるとても良い行いなのである。その点で言えばこの表紙は正しい。
けれどこの表紙を見て買った客は、この物語を読んで喜んだだろうか。正直疑問符が付くところだ。
そしてこの物語を喜ぶ客は、この表紙を見て購入するのだろうか。やはり疑問符が付くところだ。
前年の銀賞たるロリきゅーぶ!もといロウきゅーぶ!はスポ根とロリ根を混ぜ混ぜした良作小説にスポ根ガン無視の絵を付けて宣伝を打った結果、見事商品的にも作品的にも評価されるに至った(なお自分はそういう作品を半分ないがしろしたやり方は嫌いである)
確かにおもいっきしレーベル層と乖離した作品だけに、そういう売れそうな流れを作りたかったのだろうけど、残念ながら今作品にロリは必要なかったのだ。小学生ならともかく、設定上大人のインターポールまでロリ顔に描かないでほしい。文中でまったくロリっぽい要素がないじゃん!
更に言うなら、この作品は二巻もすでに読んだのだが、二巻を買う際に少し躊躇した。
その理由が、なんとあらすじだったのだ。
この二巻のあらすじの内容は、自分が予想していた内容とあまりに違ったのである。「えっ、こっちの方向に進むの?」と。そして「ないわー」とも。
だがしかし、実際に読んでみるとまた驚いた。なんとあらすじに描いてあったのは全て最終章(正確には第四章)の話であって、全体としてみると一巻から方向性はまったく変わっていなかったのだ。なんだったんだあらすじ(ついでに言うと口絵のシーンも一章・四章・四章というアンバランス構成だった)
そして四章自体どちらかというと次巻への『積み』の章であり、あらすじでは今巻メインっぽかった新キャラも顔見せだけ。一巻を気に入った人が望むとおりの内容だったのである。
それではこの小説以外の部分での四章偏重はなんだったのかというと……やはり絵と同じ理由だったのだろう。つまりは『釣り』である。
そもそもこの巻はあらすじを付けづらい巻だった。前巻で主人公の当初の目的が果たされ、現在の目的がかなり曖昧な概念になってしまった結果、大枠となる物語が弱く、その枠とは関係のない短編が三章続く構成。話がはっきり進展しているのは四章だけであり、そこにあらすじの焦点を合わせる気持ちも、それを大仰に書く目的も、分からんでない。
けれど、これは二巻。二巻なのだ。あらすじを読むものの多くは一巻を読んでいて、かつ二巻に興味を持っている人間。はたしてこのあらすじは、そういう人間たちの求めていたものだったのだろうか。まだ一章ずつ話の大筋を書く構成の方が一巻を買った客には効果があったのではなかろうか。たらればは尽きない。
ヴァンダルの二巻は今年の電撃大賞関連のなかでもダントツで売れなかったという噂があるが、その影にはこういう要因も絡んでいたんじゃないかと自分は思うのだった。広報行為全般が裏目に出た結果がこれだよ! 全部自分の妄想だけど。
あとなぜか一巻も二巻も二話が良い作品。この調子で次も二話が面白かったら正真正銘の二話作家だなあとか思いつつ、音沙汰がない作者の次の作品が出ることを祈って応援してるよと言いながら新規部門は終了。
……などと書いたが、どうも11月に三巻が出るらしい。大阪屋初週236位で続刊出すって……うむ、俺得ということにしておこう。
【10上期ラノベ投票/新規/9784048686051】
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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あらすじ:
平凡な社会人一年生、桜坂工兵は厳しい就職活動を経て、とあるシステム開発会社に就職した。
そんな彼の教育係についた室見立華は、どう見ても十代にしか見えないスーパーワーカホリック娘で!?
多忙かつまったく優しくない彼女のもと、時に厳しく指導され、時に放置プレイされながら奮闘する工兵。
さらには、現場を無視して受注してくる社長のおかげで、いきなり実際の仕事を担当させられることになり―。
システムエンジニアの過酷な実態をコミカルに描くスラップスティック・ストーリー、登場。
意外なほど票が入っていた。なんなんだいったい。いやこういう界隈でウケそうな本だけどさ、つい葉桜の時はどこに居たんだよと言ってしまいたくなる……葉桜の時はどこに居たんだよ!
去年の新人賞をすべて読み終わった後、最初に読んだライトノベル。そして自分がライトノベル好きだったことを久しぶりに思い出した一作。つまり新人章受賞作の九割はゴミごめんなんでもない。
見事なまでに真面目な売れないっ子路線を突き進んでいる氏の未来に幸多からんことを願う。ついでに希少な『とことん面倒見のいいツンデレ』書きとしての未来も。
既存部門
- 作者: 林トモアキ,ともぞ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/06/01
- メディア: 文庫
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一巻のあらすじ:
ミスマルカ王国の王子マヒロは、勉強も剣の訓練もせず、夜遊びばかりのぐーたら王子。いつも近衛騎士のパリエルに叱られてばかりいた。
そのミスマルカに大陸制覇を狙う魔人帝国グランマーセナルの精鋭軍団が迫る。軍団を率いるのは帝国随一の戦姫ルナス。
家臣たちが徹底抗戦を叫ぶなか、国を託されたマヒロは「話し合いで解決しない?」と腑抜けたことを言い始め…
絶体絶命ミスマルカの運命は!?王道“系”ファンタジー堂々の開幕。
【10上期ラノベ投票/既存/9784044266233】
この巻に来て、もはや自分の林トモアキ氏に対する感情は好きを通り越しファンを突き破り信者を超越して師と仰ぎ遂には前世からの宿敵にまでたどり着いてしまった。前世からの宿敵。邪気眼ここに極まれり!
そもそもミスマルカシリーズは紋章編(3巻〜)の始まりと同時に遂に作者が『本気出さなくても売れる』ことに気づいてしまってからというもの、巻を重ねるごとに急速に凄みが失われていき、ぶっちゃけこのシリーズもうだめかもとすら思っていた。
だがやはり氏は、奴は違った! 6巻あとがきで『次は一回本気出す!!(原文ママ)』と宣言し、その言葉通りの作品を世に送り出す! それがあの漢の生き様よ! そして紋章編が終わったいま、奴の前に敵はない! 次の敵を自分で作りそうだけどな!
でももうちょっと本気出してない巻もどうにかしてほしいもんだ。安定してそこそこ面白くはあるけど、4巻も本気出てれば信じられないほど面白くなってた気がする。
そんな前世からの宿敵たる氏の作品をみんな読めー。初めて読むならマスラオかミスマルカから入るべし。メイド燃えだからってお・り・が・みから手を出して轟沈しても知らないぞ。つまらなくても三巻分イッキできるタイプならそれも良いけど。
- 作者: 鳥羽徹,戸部淑
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/03/16
- メディア: 文庫
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一巻のあらすじ:
ネゴシエーション・コメディ開幕!!
憧れの幻獣調停員となった深弦。
でも、出会う幻獣は期待の斜め上をいく超個性的な面々ばかりで!?「演奏会ってことは、歌ったり楽器を弾いたりするんですか?」
「しますよー。見てみますか?」
そう言って目の前の美しい人魚が岩陰から取り出したのは――なぜか一台のノートパソコンだった!?
「電源はそこにラインを引いてるです」
「インフラの整った砂浜だなぁおい!」
幻獣が棲む島オルキヌスに調停員として赴任した稲朽深弦。その職務は、オルカ間のトラブルを調停することだ。
だが、実際に出会うオルカは予想の斜め上をいく面々ばかりだし、師事するはずの先輩調停員・秋永壱里は失踪中!?
言葉を武器にオルカたちとわたりあう、駆け出し調停員のネゴシエーション・コメディ開幕!!
第1回GA文庫大賞・奨励賞受賞作!
【10上期ラノベ投票/既存/9784797359343】
去年のラノサイ杯で一押しした新人の作品は、4巻目にしてまず連載でしか見られないような見事なまでの打ち切りエンドを迎えた。
まあしょうがない。しょうがない。作品にまったく進歩が見られなかったのだから、しょうがない。
結局この作品は4まで数を重ねてもなお、1の頃と比較して良い部分がさらに良くなったわけでも悪い部分が改善されたわけでもなかった。戸部淑氏の絵の質に追いつける日は来なかった。そういうことだ。
同じ既刊投票でも質は雲泥の差だが……なんというか、未練だ。ほかに一票入れてる人が居たならこの文章も書いてなかっただろけど、こういうのは観測した誰かが残さないと、ね。
鳥羽徹《とばとおる》氏の次回作にご期待ください。期待してるよ。
以上の五作品に投票ー。
てかなんでヴァンダルなんかにこんな量書いてしまったんだ自分は……。
今回票が入ってる作品の中にも積んでるのがたくさんあるので、これから「なんで9/5までに読んでなかったんだウボァー!」とかなりそう。来月締め切りの『このライトノベルがすごい!2011』までにもうちょっと消化しよう、そうしよう。
せっかくはてなに居るんだから2009年上半期ライトノベルサイト杯に投票しよう、そうしよう
ネットで孤立していることの利点の一つは、三ヶ月放置してもスパムの一つも来やしないとこだよね!
とりあえず今年出る男性向けライトノベルレーベル文庫の新人賞受賞作を全て購入して積んでる自分としては参加せざる得ないよね。うん。執筆? なにそれ食べ物?
しかし数えてみると、ほんとに今年読んだラノベの七割ほどが新人賞関連なんだよなあ……。
新規部門
- 作者: 鳥羽徹,戸部淑
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2009/04/15
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784797354638】
今年から今日までに新人賞受賞作を17作読んできて何より感じたのは
まあ客観的に見ればそこまで優れた作品ではないのだが(地の文体がまるきり内容と合ってないの何とかしてください)、自分にとってファンタジーが学園物よりはるかに距離が近いジャンルであることを自覚させてくれた一冊。学園物との距離の遠さはその他大勢の受賞作でひたすら感じまくったけどね!
要するに土蜘蛛が巣穴からちゃぶ台とお茶請けを出してくれるだけで自分は満足なんだよ! しかもそのシーンが表紙をめくってすぐに戸部淑のカラー絵で見れた日にはもう萌え死ぬしかない!(断言)
- 作者: 静月遠火,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784048675185】
今年の新人賞受賞作の中では圧倒的な質を誇る作品なので、かなり票が入るだろう……と思っていたが、大して入っていない。みんなアクセルワールドとロウきゅーぶ!しか読んでないだろ! みんなアクセルワールドとロウきゅーぶ!しか読んでないだろ!
まあ冗談……にならない話はさておき、これはもっと読まれても良い傑作。数年前の電撃ならこちらを大賞にしていたと思われる(少なくとも女性受けは圧倒的にこちらの方が良いだろう)。前回から審査委員がほぼ一新され、ほうかご百物語が大賞を取った事と合わせて、電撃の変化(という名のMFの後追い?)を感じる一冊だった。
内容に関しては、真にライトノベルを書いた乙一というようなイメージ。まあ乙一は初期の作品を少し読んだだけだけどね!
- 作者: 真藤順丈,佐々木少年
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/10
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784048675192】
いまだにこの作品に票が入っていないことに少々驚いた。てっきり自分みたいな「オレはそこらの売れ線しか読まずにベストベスト連呼するような奴とは違うんだよ、ヘッ(斜め四十五度の角度で)」みたいな人たちが4票くらい入れているかと思ったら、自分の脳内はてなーだったか。
内容に関しては結構面白いし、ずいぶんラノベ風に頑張ってるけど、それでもこの人は根源的にライトノベルではない(パララバと真逆というのが面白い)ので、多分この作者が電撃文庫で出す作品はこれ一冊で終わると思う。
でもそういう風に考えると、つい投票したくなっちゃうのが天邪鬼の罠。
- 作者: 小木君人,植田亮
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/18
- メディア: 文庫
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【09上期ラノベ投票/新規/9784094511420】
今年自分が読んだ受賞作の中では4、5番目の作品ではあるがそれだけでは投票しなかっただろう。
そもそも、この作品を「やり直し物」とか「ハーレム物」とかのジャンルで捉えること自体が間違っているのだ。
この作品を捉えるべき真の要素、それはズバリ、『どうすればラノベの主人公を小学生に出来るのか』という点に粉骨砕身し、遂に『17歳で死んだ主人公がその結果を回避するために7年前からやり直す』、つまり身体は子供中身は17歳(という設定の子供)というギリギリのラインで回避し、賞まで取ることに成功した作者の変態性だったんだよ!!
というわけで、小学生主人公を応援する会脳内会員である自分としては投票せざる得ない。ある意味ロウきゅーぶ!の人より変態レベル高い気がするよ、この作者。
- 作者: 中村九郎,うき
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/03/19
- メディア: 文庫
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とりあえずガガガはこれにしろ恋歌にしろアイゼンにしろ続刊前提なら1って入れてほしいもんだ。投票に値するだけ心に残った作品なのも確かだが、ぶっちゃけこれだけ続刊が出ない予感がひしひしとしてきたので投票せざる得ない。
内容は『ボールとは友達以上になれなかったよ……→でも脳内彼女or彼氏となら友達以上の関係になれますよ→エアすげー!!』
以上、大体合ってると思うので、興味の湧いた方は買ってあげてアンケートハガキに続刊希望と書いて送ってあげてください。出したことないけど。
(そもそも自分が投票してる本は全部売れてないだろうから、興味が湧いた本は是非買ってやってくださいな)
- 作者: 唐辺葉介,Tiv
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/05/22
- メディア: 新書
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ガンガンオンラインで一話立ち読み可能
一生追い続けようと思えるシリーズがあるように、一生追い続けようと思える作家というのも存在する。
自分にとってはそれが林トモアキであったり、唐辺葉介であったり、この投票には名前の出てこないいろんな作家であったりする。
その中でも特に唐辺葉介の作品を読むと、【自分がこの世で生きていても良いのかもしれない】という気にさせてくれる。
それが自分にとって唐辺葉介が特別である最大の理由であり、たぶん作者にとっては、とても迷惑な話だろう。
とりあえずどこか『暗い部屋』を拾ってあげてくださいお願いします。
既存部門
戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 林トモアキ,上田夢人
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/27
- メディア: 文庫
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まだ何票か余ってるけど、もう既存はこれ一冊で良いや。
正直、今年読んだこれ以外の本全てとこれで天秤にかけてもこっちがぶっちぎりなるほどのマスラヲ信者なので、これに残った票を全てつぎ込んでるようなイメージ。や、実際には一票だけど。
投票しなかったやつら
- 作者: 杉井光,夕仁
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/04
- メディア: 文庫
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- 作者: 川原礫,abec
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
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七年分の進歩も確かに感じるし、もろもろの演出の変化により(特に終盤の)質が大幅に底上げされたのも確かなんだけど、個人的には短編集の二巻目も内包して時間軸を繋げた上下巻で見たかった。構成を大幅に変える労力を考えればありえない話なんだけどね。
そして原作の4は何時になるのやら。佳境に入った辺りまで読んで放置してたら読めなくなっててしょんぼり。完成度を度外視すれば作者の作品で圧倒的に『スゴイ』小説だっただけに惜しいことをした。
ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: アサウラ,柴乃櫂人
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/23
- メディア: 文庫
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そして内容以上に作者があんまり楽しく無さそうなのがものすごく心配。たまには銃も抜かせてあげて!
と思ってたんだけど、ブログ読んでみたら結構元気そうだった。良かった。
- 作者: 紅玉いづき,岩城拓郎
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
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- 作者: 林トモアキ,ともぞ
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/05/01
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- 作者: 夏海公司,森井しづき
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/05/10
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こんな感じかなあ。結構読んだ割りに十作は遠かった……。
時間がギリギリなので、作品ごとの画像とか、票が空いてたけどいまいち投票する気にならなかった作品群はあとで追記する予定。
(8/11追記完了)
超絶番外変
名:紅殻町博物誌 紙の体験版
文:希
絵:天原埜乃
社:レイル文庫
ある意味、今年読んだ本でもっとも衝撃を受けた。
アハンでウフンなPCゲーム(の振りをしたナニか)の販促用の配布品なのでおそらくもう手に入る機会はそう無いだろうが、どこかでなぜか見かけた人は是非手にとって最初のページを開いてほしい。まさかこんな文体の書き手が平成に、それもア(ry な業界で生存していたとは。さすがカオスに最も近い場所だけはある。
- 出版社/メーカー: raiLsoft(レイルソフト)
- 発売日: 2009/07/24
- メディア: DVD-ROM
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そろそろ再起動しよう
最後に書いたのがもう一月前になるのか……。
まあとにかく、電撃にもえんためにも−3回戦負けといった感じで一月ほど不貞腐れたけど、そろそろ何かまた書き始めよう。
実際問題、ネタは幾らでもあるのだ。だがどうすれば小説の体裁が出来るのかは相変わらずさっぱりわからない。手持ちの小説の解析でもしたほうが良いんだろうなあ、と思いつつもそういった努力はしていなかった。
とりあえず期間はまた二ヶ月。六月末までに何とか『了』を打つのを目標に頑張ろう。
あと一週間しかないよー(^o^)/
これが噂の「みんな、俺を置いて先に行けぇ!」というやつか……ぶべらっ。
もうとっくに間に合いそうにないって? だがそれが……良くない良くない
悩み続けた挙句、いつの間にか違う話を書き始めていた。
なんだかなんちゃって小説化志望が踏む可能性のある罠を順繰りに踏んでいってる気がします。しょぼーん。